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ボージョレ・ヌーボーは、フランスのブルゴーニュ地方南部に隣接する丘陵地、ボージョレ地区で造られる赤ワインです。ボージョレ地区の中でも「ボージョレ」「ボージョレ・ヴィラージュ」という銘柄の新酒だけが「ボージョレ・ヌーボー」と呼ばれるワインになります。ヌーボーの生産量の3分の2はボージョレ地区全体から、3分の1はボージョレ・ヴィラージュ地区から生まれます。毎年11月の第3木曜日に販売が解禁となります。この日以前は勿論、飲むことも禁止されています。葡萄品種はガメイ種を使用することが法律で決められています。収穫からわずか2ヶ月くらいで発売されるため、主にマセラシオン・カルボニック(MC)法と呼ばれる醸造法が用いられます。MC法の特色は、急速に葡萄を醗酵させるために密閉タンク内に葡萄を房ごと投入し、炭酸ガス気流中に数日置きます。この方法で造られたワインは鮮やかなルビー色に輝き、新鮮な果実味と特有のキャンディ香の香る、独特の清涼感を感じさせてくれます。 ボージョレ・ヴィラージュと呼ばれる、より限定された地域の葡萄から造られる新酒は「ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーボー」とラベルが貼られます。(ボージョレ・ヌーボーが普通のお酒であるとすれば、ボージョレ・ヴィラージュ・ヌーボーは1級酒にあたります)
| 平均生産量 | 620,000ha |
|---|---|
| 畑の総面積 | 10,000ha |
| 畑の地質 | 粘土・石灰質土壌と花崗岩 |
もっと詳しく、ボージョレ・ヌーボーを知りたい方は、「ボージョレ・ヌーボー誕生秘話」へどうぞ。
ボージョレ地区は1,601平方km(160,100ha)の面積をもち、そのうち22,500haがA.O.C.ボージョレの生産地で147の村を抱え、その90%は田舎にあり、15の小郡に分散しています。11の村はソーヌ・エ・ロワール県、ラ・シャペル・ドゥ・ギャンシェ郡にあります。場所は、中央山塊(マシフ・サントラル)の続きにあり、この地方で一番高いサン・リゴー山は標高1009mで北西にあります。西の標高600〜900mのボージョレ山脈に抱かれるように、葡萄畑が、標高200〜400mの南または南東向きに位置しています。丸みを帯びた斜面に葡萄畑は広がっています。
ボージョレ地区は最も雹に見舞われることが多い地区の一つです。夏の酷暑が来ると決って雹が降ります。ボージョレは確かに非常に暑く(最高記録は03年8月の42.6℃)、冬の気温はかなり低く(最低記録は1963年の-21.8℃)、頻繁に-5〜-10℃の霜にみまわれます。風は北風(ビーズと呼ばれ、ミストラルの先駆け)、西風(トラヴェルス)、南風(南仏の風)が多く、まれに東風(マティナル)があります。ワインはたっぷりありますが、水も例外ではありません。湧き水や水流は豊富にあり、これに雨水が加わり、ボージョレ西部の森を潤します。しかし東部のボージョレの葡萄畑ではフェーン現象によって、雨量は少なく、年間降水量は740mmほどです。このようにボージョレ地区は大陸性気候による影響を受け、ワイン造りには大変適した気候であるといえます。
ボージョレ地区の主な土壌は花崗岩質です。 ボージョレ山脈と葡萄畑の北は花崗岩と片岩からなる第1紀地塊、南のピエール・ドレ(黄金の石)の地区は第2紀の粘土石灰質土壌で、ソーヌ河の周辺は沖積土です。ボージョレの葡萄畑はボージョレ地区の東斜面に広がります。総面積は22,500haで、パリの面積の約2倍である。ボージョレワインの生産は、他のA.O.C.生産地同様、栽培と醸造の全ての工程に関わり、非常に綿密で厳しい規則に従っています。ボージョレで使われる葡萄品種は白い果汁で皮が黒いガメイ種のみです。ガメイは赤ワインを造ります(シャルドネもわずかに植えられていて、白のボージョレとなりますが、ヌーボー=新酒にはできません)。植樹密度は、世界で最も高く、1ヘクタールあたり7,000〜13,000本です。今後6,000本/haまで減らしていく予定です。
剪定は、2つの方法を採用しています。
収穫量はフランスのAOCワインの中で最も少ない部類に入ります。
| A.O.C.ボージョレ | 53hl/ha |
|---|---|
| A.O.C.ボ−ジョレ・ヴィラージュ | 52hl/ha |
| 10のクリュ・ボージョレ | 52〜54 hl/ha |
1998年に交付された新しい政令では、品質をさらに向上させるべく、生産条件がより厳しくなりました。葡萄樹が密植され、畑が急な斜面にある為、手作業を余儀なくされ、他の生産地より手間がかかります。
ガメイ(Gamay)
主にフランス・ブルゴーニュ地方のボージョレ地区で栽培されている黒葡萄品種。明るいルビー色で葡萄本来の香りに富み、軽快な酸味を持つフルーティな赤ワインができあがります。毎年11月の第三木曜日に解禁されるボージョレ・ヌーボーはあまりにも有名ですが、これに代表されるように、早飲みタイプのワインが大半です。フランス・ロワール地方でも栽培されているほか、近年ではアメリカのカリフォルニア州やオレゴン州、南アフリカなどでもこの葡萄品種を使った赤ワインが登場しています。
"ボージョレの醸造"はユニークです。ボージョレ地区では伝統的な発酵と、マセラシオン・カルボニック(MC)法が共存する独特なものです。この地に伝わる伝統と、近代的な技術が組み合わされています。収穫は葡萄の房を潰さないよう、手摘みが義務づけられています。手摘みをした葡萄は潰さずにタンクに入れ、房を丸ごと醸造します。醸造方法の特色は密閉タンク内に破砕、除梗しない葡萄を房ごと投入し、タンク内を炭酸ガスで置換します。この醸造法の場合SO2添加は行いません。発酵途中に、温度は18度から30度まで上昇します。この温度管理は高品質なワイン製造のためには欠かせません。自然流出ワイン(タンクから抜いたワイン)と圧搾ワイン(圧搾後)を混ぜます。この醸造法で造られるワインはフルーティーでソフト、真似のできない爽やかさを持ったワインとなり、特にボージョレ・ヌーボーとボージョレー(12〜18ヶ月)が顕著です。ボージョレ・ヴィラージュとクリュ・ボージョレはタンクに入れる期間をより長くし、特有の香りと熟成に必要なしっかりしたタニックな構造を得るようにします。
タンクでのマセラシオンの期間は、
魚の塩焼き、とんかつ、コロッケ、中華料理、和風ハンバーグ、焼き鳥のタレ、しゃぶしゃぶ、鴨鍋
39の畑、コミューン(地区)から造られたワインのみが、ボージョレ・ヴィラージュを名乗れます。ボージョレ全生産量の25%を占めています。その一部がボージョレ・ヴィラージュ・ヌーボーとして販売されます。綺麗なサクランボ色で、カシスやイチゴなどの赤い果実の香りを持ちます。ハーモニーが取れ、甘美な風味です。11〜12℃に冷やして供し、ハム、ソーセージ、焼き鳥、パスタ、ピザなど、さまざまな料理と合います。
| 平均生産量 | 340,000hl |
|---|---|
| 畑の総面積 | 6,000ha |
| 畑の地質 | 片岩 |
サン・タムール、ジュリエナス、シェナス、ムーラン・ナ・ヴァン、フルーリー、シルーブル、モルゴン、レニエ、コート・ド・ブルイィ、ブルイィの10のクリュ(特定葡萄栽培地)から生まれるワインです。これらは数年熟成させてから、その良さが充分に楽しめるワインです。愛好家はクリュワインの利き酒をするのに、収穫の翌春を待ちます。葡萄生産者達が言うようにボージョレがイースターを越すのを待つわけです。この時期にはクリュが成熟を迎えて、やっとその真価を評価できるのです。